いい家とは

「空」がめざしているのは、一人暮らしも含めてそこに住む家族が幸せに暮らせる住まいをつくることです。
人はそれぞれ、何を幸せと感じるか異なりますが、住まいが原因で不幸になってはならないと思います。

「新しい家に住むようになって、旦那の帰宅が早くなり、家族で一緒に食事をする機会が多くなりました」
「家にいることが楽しくて、休日でもあまり外出しなくなりました」
「今までよりも人が多く来るようになりました」
「あまり風邪を引かなくなったり、つらかった花粉症が楽になったような気がします」
暮らし始めたお宅を訪れた時、このような言葉をいただくことがあります。

山道を歩いていると、折れた木の枝や枯れた落ち葉、大小の石ころ、草花や苔、いろいろな形をした樹木などを見ても全く違和感がなく、自然のあるがままの姿を感じます。
しかし道端の草陰に隠れて少しだけ見える飴玉の包み紙はすごく目立ち、少し離れたところからでもそこにあることがわかります。
とても不自然な気がします。

住まいでも同じようなことを感じることがあります。
家に入った瞬間に感じる柔らかい木の香り、目に映る漆喰壁の陰影、微妙な色合いの木材などが作る心地よい空間。
木、土、紙、石などの昔から使われ、安全な自然素材で作られた空間は飽きることのない時間が流れています。

火災に強く、地震や台風にも壊れない丈夫な家をつくることは当然ですが、そのような家ならば、豊かな暮らしをおくることができるのでしょうか。
断熱性の高い家ならば必ず心地よく暮らせるのでしょうか。
幸福は住まいだけで決まるものではありませんが、大きな要素だと思います。

幸せに暮らせる住まいを、住む人と一緒に作って行きたいと考えています。

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